政和アートFes概要

2007年に閉校となった旧政和小学校を再利用してアートの展示会をしたい ── 政和在住のステンドグラス作家 吉成洋子が発案。
娘でもあり、政和小学校の卒業生で現在は札幌で鉄を中心として活動する工芸家 吉成翔子が実行委員長となり、二人で政和アートFes実行委員会を発足させました。

政和アートFesでは、地元で活躍するアーティストや道内で活躍するアーティストの作品の展示、体験のできるアート空間を演出しており、 誰にとっても身近でなじみのある「学校」というノスタルジックな空間でアートを身近に感じることができます。

通常は「触れてはだめ」と言われて制限されることの方が多いアート展示ですが、 政和アートフェスでは文字通り作品に「触れる」こともでき、触ってみる、作ってみる、かぶってみる、寝転がってみる・・・ と大自然の中で五感をフルに使って感じるアート体験をすることができます。 子供たちにとっては、学校の授業を超えた学習の場として、大人にとっては懐かしい空間と相まって、 素直な子供の頃に戻った気持ちで肩肘張らずにアートを楽しめる有意義な空間となっています。

政和アートFesのテーマ

幌加内の大自然をキャンバスとして
─ 地元で地道に自由な発想で、楽しくおしゃれな空間を演出。
─ 手づくりにこだわり、リユースを提案・実行。
─ 農業とアートの融合。

作品の生まれた空気の中で

発案者の吉成洋子は、幌加内町政和地区で農業をやりながらステンドグラスの制作活動を続けること30年。
豊かな政和の自然を感じながら制作した自分や娘のアートの数々を多くの人に見てもらえる機会を常に探していました。
町内の生涯学習施設などの公共施設での展示や、町外のギャラリーへの出展はかつてから行ってきましたが、 作品だけを切り取った展示もいいけれど、大地からわいてくるようなもっと総合的な展示をしたいと考えるようになりました。
政和の自然を肌で感じて生み出した作品は、やはりその作品の生まれた空気の中で見てもらうのが一番なのではと感じつつも、 自前のギャラリーを建設するまでの大がかりなことはできず、もどかしさに拍車がかかる毎日でした。

地元に残る廃校

娘たちの通った小学校が閉校となって5年(2012年時点)、数点の娘の作品を学校で保管してもらっていたこともあり、 せっかくなので学校においてある作品を公開することができないかと思うに至りました。
長い間あたためていた「作品を作った地元の空気の中での展示をしたい」という希望に合っている気がしたのです。
当初は、1~2日だけ学校の片隅を借りて、保管してある作品に少しプラスしてちいさな母娘展を開催できれば・・・というイメージでしたが、 いざ、学校をお借りする許可が出て、お友達や知り合いの方々に掃除や準備のお手伝いをお願いしてみると、 たくさんの方が快く応じて下さり、「たった2日だけだともったいないよ」と応援して下さる方々も現れて、当初の想像以上に楽しい空間となりました。
結局、母と娘二人きりの手探りで始めたアートフェスでしたが、蓋を開けてみると、初年度(2012年)の開催は11日間となり、 計800人の方が足を運んでくださる結果となりました。

ここが好き、だからきっと伝わる

雪が多い、寒さもひどい、冬が長い ── どうしてこんなところにいるの?と30年間何度も何度も聞かれ・・・いやにきまってる、つらいに決まっている。

でも・・・。

でも、こんなに素敵なんだよねーーー!

という思いを自分を含めて幌加内に住んで頑張ってるみんなと共感したい、 そんな場所にしたいと思ったのです。
ひとりの町民として自分の町を好きといえる気持ちを表現すれば、きっと伝わる。
だから、どうしても幌加内の小中学生に来てもらいたかった。自分の町を好きになってほしいから。
そんな思いで各学校へ声をかけると、保育所から中学校まで快く見学に来て下さいました。
政和アートフェスは、町内で頑張っている人たちへの、そして自然が好き、田舎が好き、アートが好き、音楽が好き、農業が好き、 そんなすべての人たちへのメッセージです。
幌加内に誇りを持ちたい、という意味での自分への、そしてみんなへの応援の場所として大切にしたいと考えています。

政和アートFes実行委員会 「アトリエ千の花」吉成(よしなり)

0165-37-2069

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